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プレスリリース
2024年08月31日
トランスジェンダーの人権状況に関するNGOレポートを国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)に提出
2024年8月31日
Tネット
私たち「Tネット」は、トランスジェンダーに関する情報発信に取り組んできた当事者ら有志によるネットワークで、この8月に発足しました。
LGBT理解増進法の成立、性同一性障害特例法に関する最高裁での違憲判決、企業における働きやすい職場作りのための取り組みなど、トランスジェンダーを取り巻く社会環境は大きく変わっています。一方、SNSなどでは偽情報の流布や、当事者に対する誹謗中傷も激化しています。
これらの状況を踏まえ、Tネットでは、国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)に対し日本国内の人権状況を報告するNGOレポートにおいて、トランスジェンダーの人権状況に関わる部分の執筆を担当、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)の擁護に取り組む諸団体とともに提出致しました。
本NGOレポートの提出に合わせて、9月24日(火)に同委員会へのレポート提出に関する記者会見を他団体とともに行う予定です。また、9月27日(金)には、性と生殖に関する健康と権利の擁護に取り組む個人や団体らによる「SRHRスタンディングアクション 2024 〜MY BODY MY CHOICE ・私のからだは私のもの!〜」が東京駅行幸通りで開催されます。こちらにも団体メンバーが参加しアピールを行う予定です。
1.トランスジェンダーの人権状況に関するNGOレポートの提出
・国連女性差別撤廃委員会(CEDAW : Committee on the Elimination of Discrimination against Women )は、女性差別撤廃条約の締約国における、条約の履行状況を確認するために設置された委員会です。2024年8月、性と生殖に関する健康と権利(SRHR : Sexual and Reproductive Health and Rights)の向上に取り組んできた諸団体は、CEDAWに対して、日本国内の現状に関するNGOレポートを提出しました。本レポートにおいてTネットは、日本のトランスジェンダーの人権状況に関わる内容を、群馬大学の高井ゆと里准教授の協力を得て執筆しました。
本レポートの中で、日本国に求めるものとして記した内容は、以下の通りです。
- 2023年最高裁判決を踏まえ、性同一性障害特例法から速やかに生殖能力の喪失や外積の形状変更のための条件をなくす改正を行うこと。これはCEDEWによるスイスへの勧告(2022年)や、SOGIに基づく暴力や虐待からの保護のための報告(2022年)でも求められています。
- トランスジェンダーの人々が健康のために要するホルモン治療に健康保険を適用すること。それに併せて、拘置所や刑務所に収容されるトランスジェンダーの人々がホルモン治療を受けられるようにすること。これは拷問などに関する特別報告者報告(A/HRC/31/57)が「LGBTI+の人に対する差別的な医療拒否」としている状態です。
- トランスジェンダーやノンバイナリーの人々が安全に医療機関にかかれるよう取り組みを進めること。
- トランスジェンダーの人々、なかでもトランスジェンダー女性に向けてなされる差別言説の増加を食い止めるための施策を行うこと。
- LGBTQの子ども・若者たちが安全に学べる教育環境を実現すること。
- ヘイトクライム禁止法を含め、性的指向や性自認に基づく差別や暴力からの保護を定める反差別法を作ること。
・本レポートの提出に合わせ、9月24日(火)に国連へのレポート提出に関する記者会見を、他団体とともに行う予定です。日時、場所等の詳細については追ってご案内を差し上げる予定です。
2.SRHRスタンディングアクション 2024 〜MY BODY MY CHOICE ・私のからだは私のもの!〜
9月27日(金)には、性と生殖に関する権利擁護に取り組む個人や団体らによる「SRHRスタンディングアクション 2024 〜MY BODY MY CHOICE ・私のからだは私のもの!〜」が東京駅行幸通りで開催されます。
こちらにもTネットが団体として参加しアピールを行う予定です。
- 日時:2024年9月27日(金) 18:30-20:00
- 場所 :東京駅行幸通り(東京都道404号皇居前東京停車場)
- 主催 :交易財団法人ジョイセフ+Japan SRHR Promotion Network
- 詳細 : ジョイセフWebサイトhttps://www.joicfp.or.jp/jpn/2024/08/16/55417/
本件についての問い合わせ先
メール : transgender.network.jp gmail.com(事務局メールアドレス)
フォーム: お問い合わせフォーム
当ホームページにてトランスジェンダーに関する正確な情報発信も行っていく予定です。
https://tnet-japan.com/
以上
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